おせちとは、言わずと知れたお正月に食べる日本のお祝い料理です。昔は各家庭で手作りしていましたが、近年ではデパートや仕出し店に注文し、自宅では作らないという方も増えました。そもそも、お正月におせちを食べないという方も多いのではないでしょうか。もともとおせちとは、お正月に向けた作り置きおかずとしての役割が強く、お正月の間は主婦も家事を休めるようにという意味があります。
おせちの具材にはひとつひとつに意味があります。どのような意味が込められているのでしょうか。おせちに入っている最も人気の高いおかずと言えば、栗きんとんではないでしょうか。甘く味付けされた色鮮やかな栗きんとんは、大人だけでなく小さな子どもにも大人気のおかずです。
これは、栗の黄色を黄金色に輝く財宝に例えて、豊かな１年になるように願う料理です。栗は日本中どこにでもあり、山の幸の代表格とされてきました。「勝ち栗」と言い、勝負運が上がることを願う意味も込められています。栗きんとんに負けず人気の高いおかずが黒豆です。
ツヤツヤと輝く、甘い味付けの黒豆が好きという方も多いでしょう。こちらは、「まめに働くことができるように」という語呂合わせから、黒く日焼けするまでに勤勉に働けるようにという意味が込められています。豆には元来、丈夫・健康という意味があるため、そこからこの語呂合わせが生まれたと考えられます。また、黒豆には邪気祓いの意味もあると言われています。
コメントする